お役立ち情報

食後に加え就寝前も大事 歯みがきの頻度

 歯みがきについて、さまざまな疑問や質問にお答えしましょう。

 まず、食べかすと歯垢(しこう)の違いが分かりますか。写真は高校生で丸3日間、歯をみがかずにうがいだけで過ごしたお口の写真です。食べかすもあまり付いていなさそうですが、染めると真っ赤に染まりました。これが歯垢で細菌の塊です。歯垢は歯の表面にヌルヌルと付着していて、うがいでは取れないので歯みがきが必要なのです。

 歯みがきは、年齢(乳幼児期、学童期、中・高校生、成人期、高齢期)や歯並び、全身の健康状態などによって、一人一人適切なみがき方が異なります。歯科医院で自分に合った歯みがき法を学んでほしい理由です。

 むし歯、歯周病の予防のための歯みがきは、食後すぐに行って大丈夫です。ただ、歯のエナメル質が薄く弱い「酸蝕症(さんしょくしょう)」の方は、少し時間をおいてみがいた方が良いか検討する必要があります。

 日常の生活習慣として、朝起きたらお口をゆすいでから食後の歯みがき、お昼は学校や職場において食後に歯をみがき、さらに寝る前に歯をみがくということを心掛けてみてください。

 お口の中の細菌は、寝ている間に唾液が少なくなると急激に増殖しますので、寝る前の丁寧な歯みがきが重要なのです。

 また、歯をみがくと飛沫(ひまつ)が飛びやすく、現在は感染予防の観点から洗面所等で密にならずに歯みがきをするというやり方が推奨されています。

 最後に、自分で行う歯みがきでは、みがき残しが出やすいです。定期的に歯科医院でプロフェッショナルケア、すなわち歯みがき指導や口腔(こうくう)内クリーニングを受けることをお勧めします。

(鹿児島県歯科医師会 情報・対外PR委員会 鬼塚一徳)

食後に加え就寝前も大事 歯みがきの頻度
haikei