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パフォーマンス向上も スポーツマウスガード

 昨年開催されたラグビーのワールドカップでは日本チームの活躍に国中が盛り上がりました。選手たちがマウスピースを入れていたことに気づいた人もおられるのではないでしょうか。

 「スポーツマウスガード」と呼ばれるもので、元々はボクシング選手の歯やあごの損傷、脳の障害を防ぐために歯科医師がゴムで手作りしたのが始まりといわれています。

 最近では選手自身の身体を外傷から守るという目的以外にも、接触プレーの際に自分の歯で相手を傷つけるのを防ぐ、歯の摩耗防止とかみ合わせの安定によるパフォーマンス向上などの効果が認められています。

 対象競技も格闘技だけでなく、アメリカンフットボール、アイスホッケーなど体の接触があるコンタクトスポーツはもちろんのこと、野球、バスケットボールやトレーニング時にも推奨されています。

 マウスガードは、スポーツ用品店やインターネットなどで販売されている既製品と、歯科医院で作るカスタムメイドのものがあります。

 カスタムメイドは、歯科医院で一人一人の歯型をとって、模型上で精密加工成形するものです。その際、競技種目、口や歯並びの状態、年齢を考慮して設計します。フィット感、快適性以外に安定したかみ合わせが重要で、カスタムメイドはプロが細かく調整していることが大きなメリットです。

 デメリットは、健康保険適用外なので既製品より費用がかかること、通院しなければならないことなどが挙げられます。スポーツマウスガードの使用を検討されている方は、一度歯科医院に相談してみるのもいいかもしれません。

 

          (鹿児島県歯科医師会 情報・対外PR委員 中島厚生)

パフォーマンス向上も スポーツマウスガード
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