現在、販売されている歯磨き粉の多くにフッ化物が含まれています。フッ化物はとても身近なもので、自然界に広く分布しており、海水、土壌、大気中にも存在し、量の違いはありますが私たちが口にするすべての食品に含まれています。
このフッ化物ですが、適正な量を歯に使用することは、虫歯予防に欠かせない手段となっております。虫歯は、プラーク(歯垢)の中にいる細菌が私たちの摂取する飲食物に含まれている糖分から酸を作り出し、歯を溶かすことで作り出されます。
虫歯予防には歯磨きによってこのプラークを除去することが大切ですが、フッ化物を利用することで、より効果的に虫歯を予防することができます。フッ化物を使用すると①再石灰化促進=歯から溶け出したカルシウムやリンの再石灰化を助け歯が修復されやすくなる②抗菌作用=プラークの中の細菌の活動を抑制し、酸の産生量を減らす③歯の強化=酸に溶けにくい性質になるといった作用があります。
フッ化物配合の歯磨き粉を使用する場合、フッ化物を口の中に長くとどめることで効果が高まるため、少量の水で数秒程度ブクブクと1回だけすすぐことをお勧めします。何度もすすぐと口の中のフッ化物の量が減少するためです。また使用後1~2時間ほど飲食を控えることも大切です。
正しいセルフケアを行い、虫歯になりにくい歯を目指しましょう。歯科医院でのフッ化物歯面塗布、家庭で使用する洗口剤や歯磨き粉などさまざまな使用法があります。年齢や口腔環境などにより使い方が異なるため、詳しくはかかりつけの歯科医院で確認してみて下さい。
効果的に虫歯を予防 フッ化物使用