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適切な診断、治療に必要 レントゲン撮影

 歯科医院でレントゲン撮影をしたことがあると思います。パノラマ、デンタルという2種類の撮影方法を行う医院が大半です。

 大きなサイズのパノラマレントゲンはすべての歯を中心に、顎全体を一度に撮影します。

 大きなむし歯や顎関節、親知らず、鼻の左右にある空洞「上顎洞」の状態など、口全体のさまざまな情報が把握でき、適切な診断に欠かせません。歯周病を治療する際も、歯を支える骨がどのくらいあるかを確認することが大変重要になってきます。

 口全体を撮影するパノラマレントゲンは、このように自覚症状や外から見ただけでは分からない情報を広く得ることができます。

 一方、小さなサイズのデンタルレントゲンは1枚の撮影範囲が隣り合う歯2~3本で、その状態が詳しく見られます。治療ステップの確認にも使われる方法です。

 どちらも歯科治療を行う上で欠かせない医療行為ですが、レントゲン撮影による放射線被ばくが心配な人もいるのではないでしょうか。

 そもそも日本で暮らしているだけで、自然界から受ける放射線量は年間2.1ミリシーベルトといわれます。放射線によるがんの発生は、年間100ミリシーベルトを超えなければ見られないとされます。

 歯科でのレントゲン撮影による放射線量は1回あたり、パノラマで0.03ミリシーベルト、デンタルで0.01ミリシーベルト。ごく少量であることが分かってもらえると思います。デジタル化された機器を使用する歯科医院では、この値がさらに10~20%まで下がります。

歯科治療に必要不可欠なレントゲン撮影は安心して受けてもらえるものです。

(鹿児島県歯科医師会 情報・対外PR委員 竹脇 秀一)

適切な診断、治療に必要 レントゲン撮影
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